新しくできた空港ターミナル
2017.05.08

セダン車2015年4月8日に、成田空港に新しく第3ターミナルが誕生しました。ターミナルというのは輸送路における、人の乗り換えや荷物の積み替えを行う場所のことで、空港のターミナルは主に、乗客の搭乗手続きや待機の場所として使用されます。空港を移動の足として使う者にとっては最も身近な施設であり、ターミナルは利用者目線での空港の要の場所、といっても過言ではありません。 元々は1つのターミナルで営業していた成田空港に、第2ターミナルが併設されたのが1992年のことですから、かれこれ22年4カ月ぶりに、ここに新規のターミナルが仲間入りした形です。関西空港でも、2017年1月に新ターミナルがお披露目されており、空港界は今、空前のターミナルブームの最中にあります。 空港のターミナルがそうして見直されている現状には、LCCの発展が深く関わっていると言われます。LCCとはLow・Cost・Carrierという、格安航空会社を意味する略語です。 機体から各種機内サービス、チケットの販売方法に至るまで、あらゆる部分のコストを切り詰め、格安航空会社は利用者にお得なフライトプランを提案します。飛行機による快適な空の旅は、LCCのシステムにて純粋な移動手段へと変わり、空路はそれまで以上に、足を伸ばしやすい身軽な道になりました。LCCは飛行機に乗っての移動を計画する全ての人に、新しい選択肢を提示したのだと言えます。 各空港が新しいターミナルの設立に積極的になり始めた背景には、今後さらに規模が拡大していくであろうLCCを受け入れる狙いが見られます。LCCが空港を利用しやすいよう、従来のターミナルよりも、新しいターミナルの使用料を下げてでも、安さに特化した新たな航空会社との関係を望む空港は多いです。 成田空港駐車場の料金相場が下がっていることからもわかるように、空港は近年、手軽さを優先するサービスとの結び付きを強くしています。成田空港の民間駐車場はLCCと同じく、空港関連の事業の中で、今急激に注目を浴び始めているものの一つです。一方で空港自身が観光スポットとして成立できるよう、娯楽系の施設を新たに取り入れることにも積極的で、大衆的な方向に寄せたその変化は、留まる所を知りません。 特定の人が使用する場から、もっと幅広い層の人が使用できる場所へと、時代の流れに沿って変わっていく途中に現在の空港はあります。新たなターミナルの登場は、空港のスタイルチェンジの過程にある、時代の象徴とも言えるイベントなのです。

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